ワインと自然

ワインと自然

今日はイタリア、マルケ州、ヴァル・メノッキアでワイン造りをしているディアネッティのエマニュエーレの記事を紹介します。

私がお付き合いをする生産者がよく言っていること、それは、

「自分の生まれ育った場所の景色を変えることなく、そのまま自分の子どもたちに引き継ぎたい。」

ワイン生産者の家族が家族継承でワイナリーを経営していく背景には、こんな想いがよくあります。


エマニュエーレも地元愛が強く地元を離れたくないという想い、自分の家の葡萄畑を守っていきたいという想いからワイン造りに携わるようになったそうです。


彼は、イタリアではそれぞれの地域に特定のワインがあり、その土地の食の伝統と結びついているため、ワインを通してワインと結びついた文化を伝えたいと言います。

ワインの世界を別の視点から考えると、現在の市場トレンドは流行、マーケティング、市場を追いかけることですが、自然には独自のタイミングがあります。


手作業による剪定と収穫、伝統的な道具と技術によるワイン造り、木樽と瓶内での熟成…

 

品質重視のワインが即効的に売れない理由だそうです。


実際に私もイタリアで、「ナチュール」「ビオ」…を謳って自然とは程遠い生産をされているワインが多く存在することも知りました。

 

ヨーロッパでは「ビオだから素晴らしい」という考えはもはや古い考えだそうです。

だから、あえてオーガニック認定を受けない生産者も増えているそうです。


"何を大切に考えるか"で自分のワインの方針が決まると私がお付き合いをする生産者は皆言います。


「自然のリズムに身を委ね尊重するワイン生産者が再び中心となって、ワイン業界を支えていくことを目指していきたい」

とエマニュエーレは語っています。